2012年5月13日日曜日

草間彌生(くさま やよい)

草間彌生(くさま やよい)永遠の永遠の永遠
埼玉県立近代美術館 展覧会


人生の中で、今まで、まったく知りませんでした。

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それは、ひょんなこと
つまり、PTAとかそういうイベントで、知り合った他所のお父さん、
その仕事場にちょっとお邪魔する機会があり、
そこで、なんと、
黄色い不思議なカボチャのオブジェを見せてもらったことが発端。
60cmくらいのかな。
とにかくそれを見た瞬間、
もう、驚いたっていうか、感動したっていうか
ビビビな訳さ。
何か得たいの知れない磁力のようなものをその時既に
感じていたのかもしれない。


その後、ビッグイシューで、さらに草間彌生を知る。偶然。


その60センチのカボチャを見た時のリアクションが
多分、尋常じゃ無かったんだろう、
そのお父さんから、とある日に電話あり、
埼玉の美術館で、草間彌生の展示やってるよ、と。

これはもう、行くしかないでしょ。
連休中に行こうと家族を誘ったけど
全く興味無し、一人で行けば?ということで、
とりあえず、タイミングをみて
連休明けに行く事に。
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2.5mの巨大かぼちゃです。天井ギリですぜ。

「大いなる巨大な南瓜」

これだ、これ!
このグロ可愛い感じ。理屈抜きで面白過ぎるでしょ?


この黒い水玉模様の大きさと、うねりが、絶妙なんですよね。
くぼみに行くほどドットは小さく、膨張しているところは大きいドット。
いや〜、なんだろ、この圧倒的な感じは。
カボチャの息づかいが気持ち悪いくらい、その細胞の増殖が聞こえるような気がしませんか?(笑)



10歳の頃から幻覚を見続けてきたという
彼女は、もう80歳を超えております。
いわゆる精神病をやんでおりまして、
現在も、精神病院を住まいの拠点として、
アトリエに通う日々だそうです。
創作すること、戦う事、それこそが、
自殺をしない、生きる事の結果に繋がっているような
そして、宇宙からのエネルギを受けて渾身で、描き続ける。


草間 彌生
赤色抽出



・・・・そしてまた、
黒を塗る。そんな繰り返し。



日本が誇る 水玉戦士の世界の入り口です。



彼女の絵画は、これまたすごいです。
ここでは、原画が見る事ができます。
ほんとに凄いです。
死期を意識しながら創作しているとのこと。
(13分の創作時の映像/インタビューを上映しております)

絵画の写真はありません。撮影禁止ですから。
で、
図録を買いました。
いや〜、これは、僕的には宝物かも。

人が、渾身の力で創作したものには
その力がこもっていると思いますし、
そういうのを感じるような人間でありたい。

電波状態3本立たせなきゃね!

そこのあなた、今、すぐに目を閉じて下さい。
そして、その状態で、「見える映像」を
どんどん高倍率・高感度化させてみて下さい。
ある時は、太陽のもと
ある時は、蛍光灯下で
あるときは、寝るときの暗闇で
目を閉じていながら、目の感度をビンビンに
脳みそをフル回転させてその映像を見て下さい。

何が見えますか?
まぶたを閉じていても、そのまぶたの下には
眼球があって、そのスイッチを最大限にオンするのですよ。

そうすると、毛細血管の中を流れるヘモグロビンの吸収とか
赤血球とか、タンパク質とか、細胞の一つ一つとかが見えてくるはずです。
そのもやもやを映像化すると、きっとこんな感じになると思う。
だから、これ見た時に、心に刺さるんですよ、だって
自分の細胞を書かれているようなもんですから。

だから、草間彌生氏はすごいのです。(僕が言うのも何ですけどね)
岡本太郎氏がご存命だったら、是非、対談してもらいたかったな〜
「芸術は爆発だ!」と「芸術は闘いだ!」の対談。あったらすごい。

ユーチューブで、アラーキーとの対談があって、これもまた、
もう、あんまり噛合ってないんだけど、面白いです。


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芸術もスポーツも音楽も、人間には必要なものなのです。
無駄だから、お金がかかるから、不要、などというのは
馬鹿者の言う事です。今の自分自身を構成する細胞のいくつかは、必ず
それら芸術のチカラをもってして構成されているのであるから、
それが、文化であるのだから、それらが連綿と繋がっているから
今の自分がある訳であります。
すなわち、そういうものを不要だとか言う者は、自分を否定するだけの人間になってしまうのです。
それはいけません。
人間は自分を肯定することによって、初めて他人を肯定できるのです。
何故なら、自分が存在しないと、自分から見た他人は存在し得えないからです。
他人っていうのは大きなきくくりで言えば、他者、他者の共有する他の物質、すなわち、宇宙でもあります。
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草間彌生の展示を見て、びびびびびびびびびびびびびびとなった
すげ〜日でした。多分、あの人は宇宙人ですよ。ええ。


僕が、休憩で座っていたら、隣の夫婦。(僕よりもずっと年上の)
ああ、ご夫婦でこういうところに来るなんてイカしてるぜ。って思っていたら
そのご主人、
「あんなの、俺でも描ける、簡単だよ」
「年間100枚くらい楽勝だ」とか、ま〜、感動の余韻に浸っている僕の隣で
多数の発言。
おいおい・・・・・(笑)

感じ方は人それぞれ、
まぁいい。
でも、何故ここでその台詞?
その台詞を吐いたところで、お前自身、何だというのだ。
まぁ、ほんと、人それぞれ、そういう風にしか感じられない人もいるんだな〜
っていうか、そういう人間が、わざわざ美術館に足を運ぶんだな〜って思いましたけど。

とにもかくにも
草間彌生の力を肌で感じる事が出来て、刺激的でした。

予備知識を殆ど無しで突撃しましたが、
現地で、イヤホンで解説する機器を500円で貸し出していて、
これが非常に役に立ちました。
草間彌生ご本人の朗読、インタビューを織り交ぜ、
その当時の経緯/時代背景なども聴けます。
お勧めです。
また、絵画やオブジェクト以外にも一つ、
「魂の灯」っていう作品がありまして、
全面ガラス張り(床面には水が張ってある)の電球が無数に点灯している
小部屋に入り、
幻想の中に佇んだ瞬間に、彼女の感じた宇宙の細胞の中に放り込まれた
感覚に吸い込まれて行きます。
綺麗だと思いました。


一応、写真撮影OKなもの、美術館の外側なんかを掲載しましたが、
不具合などございましたら、お知らせ下さいませ。

タイ象

2 件のコメント:

  1. そういう刺激、必要ですよね!
    でも、そういう感動も出会い。なかなか探して見つかるもんじゃないですね。
    最近タイ象さんみたいに何かに感動したりしてないな~。

    私はしょっちゅうタイ象さんから刺激を受けていますがね^^

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  2. おうざんさん
    おばんです!

    僕は、おうざんさんジュニアの笑顔に、刺激バリバリですよ〜

    いろんな所に刺激はありますが、
    やっぱり普段を、質素に淡々と過ごしているのが一番ですよね〜

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