2014年9月20日土曜日

なんとなくカーブな話

とりあえずカーブ
なんとなくカーブ
そんなデザインを否定してみたい。

そんな話が、随分前
当時MacPower誌の編集長であった小島氏と
デザイナーの川崎和男氏の間でかわされたと思う。
もう、随分前。

この話、当時の僕はガツンと衝撃を受けた訳。

当時は、人間工学とかエルゴノミックデザインとか、さも
人間の為にデザインされましたよ、これは、っていう名前が大手を振っていた時代であり、
しかし、その答えは、単に、角を丸めたり、誤摩化しだったり、そう
「とりあえず、なんとなく、カーブ」な処理だったわけ。
これ、
一番分りやすいのは、カメラのグリップ部。
一眼レフのグリップを思い出して欲しい。(金属製だったものが、プラスチックや成型品がどんどん生産されてmadein japanからmadein chinaにシフトした時代だったのかもしれない。)

人間の手は、なぜ柔らかいのか・・・・
わざわざ、指の跡(段差)を付けたり、丸みを付けなくても、手が馴染む形ってのは
あるはずだ。
むしろ、そんな段差を付ける事によって、これが手に合う人と合わない人を
選別化してどうすんだよ?
そして、ここが問題なんだけどね、手にマッチしたとしてさ、実は、大きなお世話だったりする訳。
人間が手に持つものは、ちょっとづつ、無意識に状況に併せて握り直したりしているので
製品の方に、「ここを持ちなさい」「ココ以外は持てません」という気持ちでデザインしたものは、実は失敗であるという事実。

いい事例がさすがに今の時代、webにあったわ。


見て下さい。これ。一見、いいじゃん?って思った?
でもね、実は、この手の形以外は受け付けませんよ、これは。
ず〜っとこの姿勢を強要されるんですよ、そして、
決定打がちゃんと※印で記載されていました。
※マウスを握ったり掴んだりしないでください、手は力を抜いた状態で使用します。

おいおい、仕事中か遊び中かしらんけどさ、手は力を抜いた状態に保ち?
いやいや、それを、それ以外を認めないという事を案に示しております。
もちろん、これを使っている人たちもいます。そういう職種もあります。
でもこれは万人向けではありません。
それをエルゴノミックなんて言葉を使うのはちょっと乱暴だと。


これをさらにあんちょこに真似たものが
とりあえず、カーブであり、何となくカーブ
なデザインなのです。

こういう事を考えると、
鉛筆は直線で、回せるものの必要性があるし
ロードバイクのハンドルは、ポジションが僅かづつ変更出来る曖昧性が必要であり
カメラのグリップな、殆ど直線の構成でいいはずだ。
オリンパスのPENとかOM-D EM-10などは、まさに、これ。
直線で構成されてる。

何が言いたいかって言うと、
つまり、角を丸くする必要は無いってこと。
もちろん、怪我するのはダメだけどね。


障子

着物
ふんどし
基本構成は直線じゃね?
その直線を用いて最終的に微妙なカーブを描く。
これは、とりあえずカーブさせた訳ではなく、必然的なカーブだ。
そうだ、ふんどしのイチモツを包んでいる部分は必然なのだ。

そういう事を、当時の僕は、
小島編集長と川崎和男氏の話の中から感じ取った訳で、
そういう気持ちが僕の中にあったと気づかされた訳。
そう考えると、
iPhone4や5のデザインは美しいな〜と思う訳。
側面がね、いいの。

追記:側面のモチーフは僕の中ではこれなんだ。
わっぱメシの容器、竹細工のね、あの弁当箱
側面の竹細工の曲げ具合がね。
http://item.rakuten.co.jp/ikeshoo/10001060/


今回の6はね、どうしても、
「とりあえず、薄さを強調する為に、角を落とそうぜ」っていう気持ちと
「ついでに軽量化にもなるじゃん?」っていう合理性を感じる訳で、
これは、デザインとしては、僕個人としては、ちょっと?ってな訳。

もっともアップル(iPhone)のデザインは外観(ハードウェア)だけでは構成されず、
ソフトウェアとの連携によって成り立つものであるから、
一概には言えないけれど、
今回のiPhone6のデザインはちょっと好きになれない。

※人間には「慣れ」という特性もあるけれど(笑)

これを理由にiPhone4で突き通すべきかどうか・・・・さて、どうなることやら。
老眼なので、実は6plusに興味あるんですよええ。(笑)
でも、あれ持って、ランキーパー作動させる(携行する)気には
なれませんよね〜・・・・
とりあえず、実機見てからまた、
デザインについて語りたいと思います。

※所詮、素人ですが。


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