2012年6月29日金曜日

マレーシア物語(1)


「私は、ほたるのツアーで、ほたるを見て、そして、
そう、カスタードアップルが食べれればいいな〜・・・・」

「そんなに美味いの?それ?」



旅は道連れ、世は情け
2012.06.17
半日も席を隣にしているのだから、
その場を楽しく、そして、これからの旅が楽しいものになるように
お互いに、盛り上げていくっていうの、大事。

「最初、外人さんかと思いましたよ(笑)」

あ、ああ、解りますよ、ええ。
「そういう系の外人さんに、よく、道を聞かれますからね。」

「多分、聞きやすいオーラ出しまくってるんですよ、それ」
「そうかな〜? ま、でも最近は困ってる人いないかどうか、チェックしちゃうけどね」


マレーシアは今回が初めて、海外旅行は
10年くらい前にハワイに行ったと、彼女は言った。
「へぇ、俺、
ハワイって、行ってみたいところなんだけど、
ハワイと言えば、どんな感じなの?面白い、もやもやエリアとかある?」

「あの〜
なんか、ホテルで爆睡してしまって、
結局、ホテルのロビーの緑色のオウムと、免税店と、
あと・・・・あれ?それくらいしか記憶に無い・・・・(笑)
・・・・で、知ってます?オウムってすっごい長生きするらいしですよ、
80歳とか、
で、そのオウムが、ホテルのロビーにいてですね〜
あ、ハワイとあんまり関係ないですよね〜(笑)」


今回は、彼女の母上とそのご友人のお供で、
半強制的?に付いてきた、女三人旅とのことで、
あら、随分と楽しそうですな。
下調べとかそういうのは全く無し、母上のご友人にお任せだそうで。

「とりあえず、私は、ほたるのツアーで、ほたるを見て、
カスタードアップルが食べれればいいな〜・・・・」

カスタードアップルは、一度日本国内で買おうと思ったら
すごい高くて躊躇してしまった。とか。

そんな他愛の無い話を
延々として、途中、うとうとして、
また、他愛無い話をして、アテンダントにスプライト貰って、
二人で分けて飲んで。

二人でひとつのガイドブックなんか、見ちゃって、
「是非、今回の旅で、サルシーを飲みなはれや」
「サルシーって何?」
「これこれ、」ってガイドブック指して、
「これって、Drペッパー的な?」
「いや、多分、それ以上、」
「それ以上って?コアップガラナ的??」
「お!よく知っているね〜、ああ、多分ね、ルートビア的だと思うよ?
ルートビアってさ、オレね、沖縄で、飲んだの。
すっごい不味いんだけど、風味が、
でも、癖になるっていうか、一年後に
アマゾンでポチするような味だよ(笑)
だから、君も、チャンレジね!決定!」

「いや、それは、絶対、ムリぃ無理ぃ!!」


彼女が子供の頃に住んでいたというボストン時代の話とか、
どういう訳か、淡路島観光の話とか
神戸、ポートタワーとか、
横浜、ランドマーク、とか、

何、結構いろんなところに行ってますね〜君ぃ〜

「横浜といえば、マリンタワーでしょ?知ってる?」
「知らない・・・・」
「ところで、横浜ってさ〜
よ〜く見ると、ちっちゃい「ィ」が付いててさ、
「ィ横浜」って書いてあるの知ってる?」


ああ、なんか、南国の景色が見えてきたね〜
さらに話が盛り上がってきて、あっという間にKLIA
着陸態勢に入りました。


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彼女はほたるを見ることが出来たろうか?
もしかしたら、ホタルはLEDかもしれない・・・・。

ブキッ・ビンタンで、サルシーを見つけただろうか?
あ、ブキッ・ビンタンにスーパーマケトは無いかな。

で、オレは今、スーパーで買ってきた
ぬるいサルシーを飲みながらこの文章を書いている。この冷蔵庫は、あんまり冷えないみたいだな。



入国ゲートの列で離れ離れになって、手を振ったら、
彼女は大きく、両手を振っていた。片手に持った赤いバナナキャップが印象的だった。

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サルシー、
忘れられない味。

たまたま隣り合わせただけの
ひとときの面白タイム。
こういうのは、聞かぬが粋ってもんでございます。

あ、ブルーモスクから、怪しげな音が聞こえてきた。
つくづく、異国に来たんだな〜って思う。サルシー飲みながら・・・・・。


妄想と写真の綴り
---------------------終わり。

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